稽留流産のこと1

年末、稽留流産を経験した。

担当してくれた医師たちは皆、親切だったけれど、自宅に戻った後、情報を得ようとしても、病院のサイトにも、医療者が書く記事にも、流産した後にどうなるか・何をされるかはほとんど書かれていない。

何が正解かわからなくて怯える私の不安に応えてくれたのは、ネットで見た経験者のブログ記事だった。

だから、私も書こうと思う。経験したことをそのまま。


その日病院に行ったのは、普通に定期検診のためだった

1週間前の検診で、先生は心拍が見えたと言った。私は画面を見てもわからなかったけれど、次回の検診ではっきり見えるだろうと思って、気にしなかった。

ところがその日、エコーを見てた先生が「あれ?」って。

私にも画面を見せてくれて、胎嚢はあって赤ちゃんらしき影もあるけど、見えるはずの心拍が見えないと言われた。

確かに画面に映るモヤモヤの影はあっても、チカチカ光るものは見えない。

8週目の終わりだった。

診察室の椅子に戻って、先生はテキパキと説明してくれた。心拍が見えないだけでなく、胎嚢の大きさも1週間前からほとんど変わっていなかった。

その病院ではその後の手当てができないからと、近くの大きな病院にその場で電話して紹介状も手配してくれた。

あれよあれよと進む中で、先生が電話で「稽留流産疑いの妊婦さんです」と言ったのを聞いた瞬間、涙が溢れ出て来た。

頭では知ってた。10〜15%の妊婦は初期に胎児が育たなくなることがあること、その原因は胎児の染色体異常がほとんどであり妊婦にはどうしようもないこと。

その同じことを先生が今、目の前で説明している。「よくあることなんだよ。受精の瞬間に決まっているんだよ」と。

優しい眼差しで、労わるような声で。

だけどまさか自分の身に降りかかるなんて…

ショックで涙が止まらない。

なんとか抑えて診察室を出たけど、ロビーには妊婦さんとか小さい子供を連れたママたちの姿。

ーーここから早く出たい。

それしか考えられなかった。名前を呼ばれたらすぐにお金を払ってさっさと病院を出た。家に駆け足で戻って玄関に入った瞬間、大声をあげて泣いた。

泣いて泣いて涙が止まるように願って泣きまくった。だってこれから紹介先の病院に行かなければならない。


続く。